マリンバ奏者、名倉誠人氏のリサイタルが開催される。
名倉誠人氏のメッセージは以下の通り。
60歳の記念の年を迎えるにあたって、自分の生涯の中で、重要な時を過ごした各地で、演奏会を企画した。その幕明けとして、一月には、ロンドンで、バッハの音楽で人生を祝う演奏会を開催した。そして、第二回目は、五月に、ニューヨークで、「Retrospective」と名付けた演奏会で、私のこれまでの委嘱作品を年代順に並べ、演奏家としての回顧展を行う。
東京と神戸で開催する「名倉誠人60」の第三回目、「Aspirations」と名付けた、本演奏会では、現在も夢を追い続ける、自らの姿を描きたいと思う。最初の夢は、バッハの音楽をマリンバでいかに演奏するか、その一つの方法を示したい、という夢。次に、マリンバとピアノの二重奏という、これまで常に繰り返されてきた編成において、独奏―伴奏という関係ではなく、充実した室内楽的空間を創り出したい、という夢。
そして、バリトンとマリンバのための歌曲集という、これまで試されていない編成で、新作を委嘱する。私は、これまで新作を委嘱する時は、自分にスポットライトが当たるような作品を委嘱することが多かったのだが、他者に主役を譲ることになるかもしれないような、この編成での作品を委嘱したいと思ったのには、こんな理由がある。
世阿弥は、「風姿花伝」の中で、他者に主役を譲り、脇を演じた父、観阿弥の能を見て、「これ、まことに得たりし花なるがゆゑに、能は枝葉も少なく、老木になるまで、花は散らで残りしなり。」と書いている。私も、演奏家として最終的に到達する姿は、こうしたものでありたい、という夢を持ったからこそ、この新作を委嘱することにしたのだ。
来春には、次世代のマリンバ奏者と共演し、私のレガシーを引き継いでいってもらう内容の演奏会も開催し、「名倉誠人60」の締めくくりとしたい。
振り返ると、私を支えてきてくださった多くの皆さんの応援が無かったら、演奏活動を今まで続けてくることは、決してできなかっただろう、と実感している。記念の年のこの舞台には、深い感謝の気持ちを抱いて、立ちたいと思っている。
公演詳細は以下の通り。
【神戸公演】
日時:2024年10月26日(土)15:00開演
会場:神戸新聞松方ホール
入場料:
一般 ¥4,000
学生 ¥2,000
チケットのお求めとお問い合わせ:
松方ホールチケットオフィス
078-362-7191
その他チケット購入方法:
国際会館プレイガイド
神戸文化ホールプレイガイド
ローソンチケット(Lコード: 53321)
【東京公演】
日時:2024年10月28日(月)19:00開演
会場:東京文化会館小ホール
入場料:
一般 ¥5,000
学生 ¥2,500
チケットのお求めとお問い合わせ:
ムジカキアラ
03-6431-8186
Email: info@musicachiara.com
その他チケット購入方法:
ゲスト出演:
ランドール・スカルラータ (Randall Scarlata : バリトン)
福原彰美(ピアノ)
プログラム:
J.S.バッハ/名倉誠人編曲:「無伴奏組曲第四番変ホ長調 BWV1010」より
J.S.バッハ/名倉誠人編曲:「無伴奏ソナタ第三番ハ長調 BWV1005」
ベンジャミンC.S.ボイル:「La ceinture de ciel(天国への帯)」(仮題) マリンバとバリトンのための <委嘱作品・世界初演>
デイヴィッド・コンティ:「パルティータ(2023)」より マリンバとピアノのための <委嘱作品・日本初演>
フィリップ・ラサー:「コラール前奏曲とパッサカリエスク(2023)」 マリンバとピアノのための <委嘱作品・日本初演>
レナード・バーンスタイン/R・ペナフォルテ編曲:「ウエスト・サイド物語」 マリンバとピアノのための組曲 (神戸公演のみ)
この演奏会の聴きどころをお話ししたビデオはこちら。
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